【初心者必見】CGパースとは?種類や制作方法を詳しく解説!

「CGパースって何?」
「CGパースはどのように制作するの?」

そのようなご質問にお答えします。

本記事の内容
・CGパースとは?
・CGパースの種類
・CGパースを制作するには?

近年、建築物を中心にさまざまなものに「CGパース」が活用されていますが、あなたはご存じでしょうか?

名前は知らなくても、テレビCMや広告など私たちの身の回りにはCGパースがたくさん活用されています。

そこで本記事では、CGパースの概要や種類、制作方法をご紹介します。

CGパースについて知りたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

CGパースとは?

CGパースとは?

CGパースとは、コンピューターグラフィックス・パースペクティブの略です。

パースは一点透視図法や二点透視図法など、一定の規則に沿って建築物や工業製品などを立体的に表現することを指し、CGで作成したものを「CGパース」とよびます。

たとえば、家を建築する際の完成予想図に用いたり、製品をプレスリリースする際の資料に用いるなど、まだ完成していないものをイメージしやすくするために使用されるのが特徴です。

CGパースを活用するメリット

CGパースを活用するメリットは、完成後のイメージを正確に伝えられる点です。

たとえば、家の設計図を平面図で作成する場合、設計者以外は完成像をイメージしづらいでしょう。

しかし、CGパースを活用すれば立体で表現できるため、まるで目の前に家があるような感覚になります。

また、設計者と施工者、施主の間で正確な完成像を共有できるため、イメージ相違が起こりにくいのもメリットです。

複数のCGパースを用意しておけばデザインの提案なども容易にでき、変更など修正を加えたい場合も作業がしやすいでしょう。

補足:建築パースとは

建築物をCGパースで表現したものは「建築パース」と呼びます。

「CGパース=建築パース」と混同されることもありますが、建築パースはCGパースのうちの1つです。

CGパースは建物に限らず風景や街並み、工業製品に至るまでずべてを表現するのに対し、建築パースは建物に関することを表現します。

次項でも詳しくご紹介しますが、CGパースと建築パースは別物と覚えておきましょう。

CGパースの種類

CGパースの種類

CGパースを一括りにいっても、以下のような種類があります。

・建築パース
・土木パース
・プロダクトパース

他にも細かく分ければたくさんありますが、3つのCGパースを詳しく見てみましょう。

建築パース

建築パースは、先ほども例にあげた「家」などの建築物を表現する際に使用します。

完成像を立体で見れるように表現することで、デザインなどをより具体的にイメージ可能です。

建築パースの中にも種類があり、どこを表現するかで呼び方が変わります。

・外観パース
外観パースは、建築物の外観を人の目線で表現したもので、全体的なフォルムや外装のデザインを確認するために用いる建築パースです。

周囲の建築物や道路、人なども合わせて描くことでよりイメージがしやすくなり、周囲との調和やスケール間の確認にも役立ちます。

・内観パース(インテリアパース)
内観パースは、建物の室内を人の目線で表現したもので、室内の家具や照明など内装デザインを確認するために用いる建築パースです。

窓から太陽光がどのように差し込むかなども細かく表現されます。

・鳥瞰パース
鳥瞰パースは、外観・内観問わず鳥の目線のように高い位置から見下ろしたイメージで表現する建築パースです。

上空から街全体を描くなど、規模の大きな計画に利用されることが多く、建築パースの中でも制作に時間がかかります。

他にも建築パースはさまざまな種類があり、制作する目的などによっても表現方法が変わります。

土木パース

土木パースは、道路や駅、橋など規模の大きな建設物を表現するCGパースです。

建設することで周辺環境や景観にどのような影響があるかなども細かく描きます。

開発計画の提案や設計の検証に使用するだけでなく、周辺住民への説明などに資料として用いられることもあるため、正確に分かりやすく表現することが大切です。

プロダクトパース

プロダクトパースは、工業製品を表現するCGパースで、車や家電、家具、靴など、複雑な表現が必要なものから日常的なものまで幅広く描きます。

工業製品の計画資料としてだけでなく、販売時の広告などにも活用されており、アニメーションと組み合わせて実際に動いているように表現することもあります。

CGパースを制作するには?

CGパースを制作するには?

CGパースを制作するためには高い知識や技術が必要不可欠なので、制作会社などプロに依頼するのが確実でしょう。

制作会社や依頼内容によって異なりますが、建築物を例にすると大まかな価格相場は以下です。

外観パース
・戸建て住宅など小規模の建築物:4万円~
・マンションやビルなど大規模の建築物:10万円~
・大規模全景:20万円~

内観パース
・戸建て住宅など小規模の内観:5万円~
・吹き抜けなどを含む大規模な内観:10万円~

価格は一例ですが、一般的に制作する範囲が広がるのと比例して価格が上がります。

また、広告用などクオリティの高いCGパースを希望する場合は、さらに価格が上がると思っておいてください。

専用ソフトを用いて自作するには?

専用ソフトを用いて自作するには?

CGパースを自分で作る場合、CADや3DCGなどの専用ソフトを用いて制作します。

なかにはPhotoshopやIllustratorといった2Dソフトを用いて手書きパースを作成する方もいるので、状況に応じて自分に合うソフトを使い分けるのがおすすめです。

専門的な知識や技術が必要なので独学で進めるのは難易度が高いですが、ソフトを操作して自分で作りながら覚えていくと良いでしょう。

ここでは、大まかな制作手順をご紹介します。

①設計

平面図や立面図で、3次元の設計図を作成します。

建築などの場合、CADソフトを用いて設計するのが一般的です。

②モデリング

作成した設計図をもとに、3次元へ組み立てていきます。

モデリング作業が上手くいかない場合は、設計を見直すと良いでしょう。

③マテリアル、ライティング

モデリングで作成したモデルに、質感や照明などを加えてよりリアルにする作業です。

④レンダリング

作成した3次元から、2次元の画像を生成する処理をレンダリングといいます。

作業自体は難しくありませんが、現実と同じように見せるため光など細かい設定が必要です。

⑤レタッチ

レンダリングまでで表現しきれなかった内容などを追加していく作業です。

具体的には、明るさや色の調整、人や小物を合成するなどがあります。

まとめ

まとめ

本記事では、CGパースの概要や種類、制作方法をご紹介しました。

建築物から工業製品までさまざまなものに使われているCGパースは、完成像をイメージしやすくしたりイメージ相違を防ぐなどのメリットがあります。

本記事を参考に、ぜひCGパースの活用を進めてみてください。

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