撮影スタジオ

映像の仕事をしていて、よくご質問を頂くのが、見積やコストに関してです。

私たち、映像制作会社はご依頼いただいた内容に沿ってお見積を出させて頂きますが、もちろん闇雲に金額を決めているわけではなく、ある程度の基準に沿って算出しています。

今回は、商品・製品紹介動画や会社案内、工場紹介映像を依頼しようと思われている企業の広報の方や代理店さんに向けて、映像制作会社から頂いた見積がどれぐらい基準なのかもらった見積が高いのか安いのか判断できる基準となるよう見積の基準を紹介させて頂きます。

弊社株式会社インディゴは大阪が本社ですので、あくまで大阪での基準となります。東京では金額が高い場合が多いと思いますのでご了承ください。

映像制作における大まかな流れや見積の項目

映像を作ろうとなった場合に、映像を作っている会社をホームページや知り合いの紹介などで探され相談すると見積を頂くと思いますが、主に下記の様な項目になっているのではないでしょうか。

・ディレクション費用

・撮影費用

・編集費用

・CG作成費用

・ナレーション費用

・MA費用

・完パケ費用

大まかに分けていますので、制作会社によってはもっと細かい見積だったり、逆にもっとシンプルな見積もあると思いますが、作業する工程としては上記と大差ないはずです。

それではこの7つの項目を個別に見て行きます。

【映像制作会社の見積を判断する7つのポイント】を全3回に分けて説明させて頂きます。

今回はディレクション費用、撮影費用を見ていきます。

1.ディレクション費用 相場3万円

映像監督・ディレクター

このディレクション費用とは単純にディレクターのギャラとして計上されています。

ディレクターの仕事とは、映像全体のクオリティを決める役割を担い、どのディレクターが担当するかによって同じ会社でも大きく映像の質や雰囲気が変わります。いわゆる映像監督というポジションです。

ディレクターはクライアント様や代理店様のお話やご要望を聞き、その内容によって映像の構成案を出したり、絵コンテを描いたりします。

そしてその構成案や絵コンテがクライアント様や代理店様に承認されれば実作業となり、撮影のカメラマンを誰にするかを決めて打ち合わせをしたり、編集マンやCGデザイナーに指示を出したりします。

また映像を制作している途中段階でもクライアント様や代理店様の目指すものが映像に盛り込まれているのか、この映像を見て、視聴者に伝わるのかなど、商品紹介や会社案内・工場紹介映像のクオリティの管理全ての責任を負います。

ディレクション費用の相場は会社や人によって様々ですが、1分ぐらいのムービーであれば3万円、10分ぐらいのムービーであれば、10万円など。ここはディレクターのギャラになりますので高い人は高い、安い人は安いというものです。

CMなどカメラマンや照明さんなど制作スタッフが沢山関わる案件でディレクターの仕事も多くなりますので、数十万~と言うことも十分に考えられます。

また逆にディレクション費用が計上されていない場合もあると思いますが、お打合せをさせて頂き時間を要しているので、編集費用や他の項目に金額が載っている可能性もあります。

もしくはクライアント様や代理店様から頂いた段階で既に映像の方向性が固まっており、ディレクションが必要ないと判断された場合はディレクション費用が計上されていないケースもあると思います。

2.撮影費用 相場 5万円〜50万円・100万円〜

撮影クルー

商品紹介や会社案内・工場紹介映像の制作において一番、金額の幅が変わってくる項目です。

それは撮影費用の中に様々な項目が隠れているからです。

カメラマン・機材費 相場5万円~

撮影するにあたって最低限必要なものはカメラですね。
しかしカメラマンやカメラも経験や機材によって金額の幅があります。

よくある相場の5万円の内訳は制作会社内のカメラマンスタッフと機材で50,000円という事はカメラマン費用が3万円〜4万円。
機材費が1万円〜2万円という内訳になります。


あとは、特別なレンズや簡易的な照明を用意するともう1~3万円ずつプラスされます。
また別途で交通費やガソリン代、撮影車両の駐車場代の実費が請求される事もあります。

またこのカメラマン・機材費で金額が高いという場合は制作会社の外部スタッフのカメラマンという可能性もあります。

当然、制作会社は外部スタッフカメラマンの費用にマージンを載せる筈ですので、幾らか高くなる筈です。

ただ外部スタッフのカメラマンが悪いという訳ではなく、撮影するものに応じて、被写体が動く撮影が得意なカメラマンや、商品や製品、料理を撮影するのが得意なカメラマンなど個性がありますので制作会社が考えてピックアップしている筈です。

カメラマンの得意・不得意もありますので、気になるクライアント様、代理店様は撮影されるカメラマンの作品を見せてもらうと良いでしょう。

カメラアシスタント費用 相場1.5万円~3万円

撮影の規模によってはカメラアシスタントが必要な場合があります。

カメラアシスタントはカメラマンのサポートをする事が仕事です。

撮影の規模や種類によって撮影機材や三脚、交換用のレンズなど荷物が増える場合があり、この荷物持ちなどをメインのカメラマンがしていると体力的にも精神的にも披露し、撮影本番にカメラマンの力を発揮出来ない可能性がありますのでそれをサポートする為にカメラアシスタントを配備する事があります。

ただ撮影の規模や予算によっては、カメラアシスタントを削られる場合もあります。
その際は周りのスタッフやクライアント様の社員さんのお手伝いが必要です。

ただし、カメラマンはレンズバックなどの仕事道具には最新の注意を払っていますので、持ってあげる荷物は三脚などが好ましいでしょう。

照明費用 相場15万円~

撮影する内容によっては照明が必要な場合があり、主に商品映像や製品映像で物を綺麗に見せたい時に照明を駆使し、商品や製品を照明で硬く見せたり、柔らかく見せたり、被写体をよく見せるには照明マンの力が必要です。

照明費用もまた撮影規模により大きく異なります。
一番安くても15万円〜で照明費用だけで100万円近くなる事も珍しくありません。
証明費用が高くなり原因ですが単純に証明の数が多くなるとそれを組み立てたり、片ずけたりする為に多くのスタッフが必要となります。
また機材が多くなると照明機材をトラックで運んでくる事もあります。
これだけの機材やスタッフが動くとなると当然コストが高くなりますね、、、と納得してしまいます。

照明費用の中には、照明マンの費用や照明機材、車両費などが含まれます。
また別途で交通費やガソリン代の実費が請求される事もあります。

カメラのセンサー技術が発展していて照明がなくてもある程度は明るく綺麗に映りますので近年の商品・製品紹介映像では一番見積段階で削除されやすい項目になっています。

ただ照明マンを使うとかなり商品や製品の見栄えが良く見えますのでコストに余裕があれば照明を入れることをお勧めします。

撮影スタジオ費用 相場 1時間 1万円~5万円など様々

製品や商品を撮影する場所として、スタジオを使用する事がよくあります。

通常スタジオは白ホリと呼ばれる真っ白な壁や床で塗られており、壁と床の境目がわからない様、なだらかになっています。

スタジオでの撮影の場合は照明マンを入れる事が多く、照明マンが照明機材を持ち込んでくれたり、天井に照明がついています。

スタジオで商品や製品を撮影すると周りに余計なものが無いため、商品や製品の反射部分に何も映り込むことがなく、非常にクオリティの高い写真や映像を取る事が可能です。

またスタジオでの撮影の場合、使用した電気量を当日の現金払いで請求されます。

数時間の撮影の電気代ですが、明るく撮影するために非常に多くの電力を使用していますので、数千円や数万円になる事もあります。

一方で真っ白な空間ですので、部屋のイメージを撮影する場合にはセット(部屋の家財道具など)を持ち込む必要があります。

しかしコストも多くかかってしまいますので、部屋のイメージを撮影したい場合はハウススタジオと呼ばれる撮影用の家で撮影するとセットを用意する手間が省けコストを抑える事が可能です。

ハウススタジオも1時間1万円の所や3万円の所など様々です。

モデル・役者・エキストラ・手タレ費用 相場1万5千円~10万円など様々

エキストラを使用した例

商品や製品を使用しているイメージや家族、カップルを撮影するのにモデルさんや役者さん、エキストラさんを使用する事があります。

どこの映像制作会社でもモデルやエキストラまで抱えているところは稀だと思いますので、映像制作会社から各タレント・モデル事務所へ性別・年齢層・雰囲気に合う方がいないか手配してもらう事になります。

モデルさんや役者さん、エキストラさんの違いですが
モデルや役者だと、ある程度名前の売れた方でその方の持つイメージがそのまま商品イメージになりますので、1名で10万円、20万円前後やそれ以上の金額になります。

一方、エキストラさんはまだ売り出し中の方がほとんどです。あまりその方のイメージが商品イメージに直結せず、家族役や夫婦役などある程度、性別と年齢層、雰囲気があっていれば良いという感じで1万5千円ぐらい~、様々な方がいらっしゃいます。

またエキストラさんの中でも子供やシニアの方は金額が倍以上になります。
おそらく、タレント事務所さんに登録されている層で子供やシニアの方が少ないので、あまり価格を下げる必要が無いため為だと思われます。

またモデルさんや役者さん、エキストラさんに出演をお願いした場合、使用期限というものがあります。使用期限とはそのモデルさんや役者さんを撮影した映像を使用して良い期間の事です。
よくあるのが1クールや2クールといった3ヶ月毎の単位になります。

ただこの使用期限というものはクライアントさんから非常に使い勝手の悪い条件になりますので、エキストラさんに限っては使用期限が無期限でOKの方の中から選んで頂くという事もよくあります。
モデルや役者さんで買取というのは、あまり無いでしょう。

一方、全身が映らない「手タレ」さんという役割もあります。

プロとして手タレさんだけで活躍されている方もいらっしゃいますし、普段はモデルさんやエキストラさんで手も綺麗ので要望があれば手タレとして活躍してくれる方もいらっしゃいます。

プロの手タレさんの相場は3万円~です。

また最近、クライアントさんから逆に提案を受ける事ですが、少しでも費用をかけたく無いので手タレや家族役のエキストラは社員でやりたいとお話しを頂くことがあります。

クライアント様や社員様がOKであれば問題無いのですが、社員様もいつかは辞められる事もあると思いますので、極力顔が分からないような撮影の仕方をご提案させて頂きます。

スタイリスト・ヘアメイク 相場5万円~10万円

役者さんやモデルさん、エキストラさんが着る衣装を用意してくれるのがスタイリストさん。メイクや髪を整えてくれるのがメイクさんです。

メイクさんは女性のお化粧に限らず男性のニキビやヒゲの剃り跡を薄くしてくれたりもしてくれます。
また撮影でコストをかけれない場合はエキストラさんに限りスタイリストさんやヘアメイクさんを用意せず、自前の衣装とメイクで来て頂く場合もあります。

その場合、エキストラさんに手間をかけさせてしまいますので、通常より少し多めにエキストラ費用がかかってきます。

「制作」 相場 撮影費用全体の10%〜

一般の方には馴染みのない撮影項目で「制作」というポジションがあります。
制作とは撮影に関する全ての段取りを行ってくれる方のことです。

例えば、こういう場所で撮影したいディレクターが要望すれば、撮影可能な場所を探し出し予算内で撮影出来そうか交渉したり、公道などでは撮影の許可申請を出したりします。

またモデル・タレント事務所への連絡も行ったり、撮影に関する雑務を全て行う極めて重要なポジションで、制作の経験や知識でディレクターの意向に沿うような撮影ができるかどうか決まってしまいます。

撮影規模によって変わる映像の見積

撮影の規模や種類に応じて関わるスタッフが変わってくるので見積も様々です。

今回は映像制作で7つある項目のうち2つしか紹介出来ませんでしたが、その中でも撮影という項目は非常に多くのスタッフが関わることがあります。
どこまでコストをかけるかにもよりますが、それぞれの項目がどの様なものなのかを理解すれば映像制作会社からもらった見積が高いのか安いのか判断できる材料になるのではないでしょうか。

次回は残り5つの項目を一気に説明したいと思っています。